カテゴリ:原発( 11 )

07-16「さようなら原発」代々木デモ

2012年7月16日午後1時半。
照りつける日差しが眩しい。
今夏最高の暑さだったが、代々木公園は「さようなら原発10万人集会」に集まった人々の熱気でいっそう温度が上昇しているようだった。

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参加者が予想より多いので作戦変更?

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今夏最高の暑さだったが17万人が参加(主催者発表)

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なるほど、現場では気づかなかったが、ここで1車線規制するため参加者を左端に誘導していたのか

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文字通りの高みの見物客

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主催者側との約束を破って警察が分断作戦に出た。隊列を少人数に寸断する。

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約束が違う!と主催者側が制止する警官に食ってかかる。一触即発の雰囲気

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隊列を乱すなと車上の警官がしつこくアナウンスするが反論の怒号がとぶ

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広がった列を1車線規制しようとしている分かりやすい画像

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巨大なゲバラの旗をもって参加。風にあおられて大変そうだった

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反原発音頭のふりつけが可愛かった。猛暑の中でこの衣装は大変

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肩の力が抜けてデモに慣れてきた印象が強い
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by tsuigei | 2012-07-17 17:41 | 原発

官邸前抗議:07-13

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午後5時の時点で国会議事堂前駅の出口はものものしい警察官によって封鎖されていた。2時間後の7時にもういちど行ったが同じ状態で乗客による構内の混雑はなかった。「出口4」以外は封鎖され、客は唯一開放されている「出口4」に誘導された。トイレの入口にまで二人の私服警官が立っていたのには驚いた。

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出口4の階段を登って地上にでると、おお、これがうわさの「鉄柵」か!

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鉄柵の前には警官が数珠つなぎに警備していた。歩道を一方方向に強引に誘導される。

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しかし歩道はすでに人で埋まっていた。

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強引な誘導に納得のいかない参加者が警官に食ってかかる場面があちこちで見られた。(実は私もつい警官に噛み付いてしまった)

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田中康夫議員が白い風船を配っていた。

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警察国家はこんな感じか?と感じるような警官の数。辻々に警官が出ていて、止まるな歩けとしくこく誘導していた。だが時間とともに参加者がどんどん滞留していった。写真は7時半ごろ。
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by tsuigei | 2012-07-13 21:52 | 原発

2012年7月1日横浜デモ

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デモには悪コンディションの今日の横浜。
雨。ジメジメと蒸し暑く不快指数100%。
しかし定刻通りデモは桜木町駅前を出発した。

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主催者発表参加人数300人。2日前の官邸前デモに比べるとこじんまり感はいなめないが、みんなデモ慣れしてきた感じで進行するほど盛り上がってきた。しかし警察側も学習しているはずなのでお互い様だ。
スタジアム前で解散直前、大飯原発デモが強制排除の報がはいる。
闘いはこれからだ。
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by tsuigei | 2012-07-01 21:05 | 原発

2012年6月29日午後7時 国会議事堂前

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何人来てるかなんてわからない。360度ぐるりと人しか見えない。「再稼動反対!」のシュプレヒコールと、人びとのざわめきと、警官の交通整理の大声しか聞こえない。
鳥肌がたった。サイレントマジョリティと呼ばれてきた大人しい市民が、それぞれ個人として、カップルとして、家族として、職業人として、生活人として立ち上がって声を発し、意思表示をしているのだ。

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そしてこれだけ大勢の人が集まっても混乱も起きずデモは整然と進行し事故もなく終了した。日本の民主主義は確実に新しい段階に入った。
追記6/30:翌日のNew York Timesは「解散した後ごみひとつ落ちていなかった」と報道している。
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by tsuigei | 2012-06-29 23:19 | 原発

6.24 オキュパイ・フナバシ(野田佳彦の地元)01

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主催者発表2200人。6.22の首相官邸前アピールより人数は少ないが、移動することのできなかった官邸前と違いこちらはデモ行進だから道すがら段々と盛り上がっていった。
以前参加したTPP反対デモは中高年が多くてどこか暗い印象が漂っていてイマイチだった。だが今回はブラスバンドが先鋒を務める賑やかで明るいデモだった。
若い人が多い。女性も多い。子ども連れもいる。犬連れもいる。車椅子の人も、杖をついた足元のおぼつかない老人もいる。60年安保の政治色の強かったデモとは違う。祖国の山河を守るデモであり、生活を守るデモであり、命を守るデモであり、子供の未来を守るデモなのだ。つまりコンプリートな市民デモである。

午後3時、西船橋北口の公園を出発。
天沼弁天池公園までの約1時間半の行進が始まった。
(画像はクリックで大きくなります)

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(02につづく)
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by tsuigei | 2012-06-24 20:56 | 原発

6.24 オキュパイ・フナバシ(野田佳彦の地元)02

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ベランダからデモ行進に手を振る地元の人

「しかたない」は日本人の口癖だ、とウォルフレンは(皮肉をこめて)言った。だが「しかたない」とはどういう意味か。しかたはある。「しかたない」とあきらめた時に未来は閉ざされる。あきらめない人間の「未来は変えられる」(今日のデモのプラカードより)。
(画像はクリックで拡大します)

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行進約1時間半。
午後4時45分、天沼弁天池公園にて解散。
「大成功でした!」と主催者。
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by tsuigei | 2012-06-24 18:45 | 原発

ネットで情報を

(2011.03.12 ブログに書いた記事の再録)
忙しい日々の向こうに薄れがちだが、原発爆発直後のあのヒリヒリした記憶を呼び戻すために。

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交通機関がストップしたため歩いて帰宅する人たちであふれる歩道(東京江東区木場)。3月11日午後4時50分ごろ

私は無事ですが、外出先で生涯初の怖い経験をし、帰宅困難者となり1時間以上歩いて帰宅しました。ガスは自動停止していました。今現在、水道水が濁っています。コンビニの棚からミネラルウォーターとカップラーメンが消えました。東京は電力不足で停電の可能性が警告されています。詳しくは後日報告します。
テレビは事実を報道していません。ツイッターなどネットで情報を得てください。命に関わる情報です。福島原発の爆発は危機的な状況におちいっている可能性が高いですが、枝野官房長官の記者会見は楽観的すぎます。BBCニュースは大爆発(Huge blast,massive explosion)と表現。BBCレポーターは60km以内に近づくなと警察から警告されたと報道しています。政府は明らかに情報を抑制していて事実とは程遠い内容です
(2011.03.12)

追記:
枝野官房長官会見「原子力施設は鋼鉄製の格納容器に覆われている。その外がコンクリートと鉄筋の建屋で覆われている。この度の爆発は建屋の壁が崩壊したものであり、中の格納容器が爆発したものではないことが確認された」と述べた。格納容器の爆発ではなかった。最悪の事態はまぬがれた模様。しかし設計上想定外の対応をしており、リスクは依然残っているため決して楽観を許さない状況。


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3月11日 帰路 工事中のスカイツリーを望む
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by tsuigei | 2012-06-05 12:26 | 原発

小田嶋隆氏のコロキアルで耳に優しい、だが面妖でブレまくりの脱原発論批判が胸にもたれて気分が悪い。

これから小田嶋氏の「レッテルとしてのフクシマ」を批判するのだが、実はあまり気が乗らない。なぜかというと、今回は、氏の間違いを糺して事実関係を明らかにするとか、なんらかの個人的見解を示すといった展開になりそうにないからだ。クリンチが多くなりそうな気がする。それでも書こうとしているのは、氏の文章を読みながら感じた妙な不快感と気分の悪さは一度きちんと反撃しておかないと消えそうにないからだ。
そんなわけなので、なるだけ短くすませたい。

何が気持ちが悪いといって、最初は神の高みから公平な第三者のような態度で文章を始めながら、そのうち一方的な上杉氏の「郡山」発言批判、つぎに脱原発論者批判に変貌してゆくところだ。別に原発推進でも反対でもどちらでもいいから自分の立ち位置をはっきりさせて書いていたらこんなに気持ちの悪い文章にはならなかったと思う。

小田嶋氏はこう断定している。

「震災から一年を経て、福島の現況は、少しずつではあるが、改善しつつある」
「事態の究明が進んで、比較的安全な地域とそうでない場所の区別が明らかになり、避けた方が良い食べ物と大丈夫な食べ物が分別される状況が整いつつある」


ホント? もし本当なら住民の避難問題も放射能問題も半分以上解決したようなものだ。小田嶋氏がそうした認識でいるのなら、原発や放射能の危険性を言い立てている連中を批判したくなる気持ちもわかる。だがそれは事実だろうか。オリジナルの資料があったら見たいものである。

「福島は、南京化しつつある」

していない。南京は関係ない。それよりもなによりも唐突に「南京虐殺」論争が飛び出してきたので腰が砕けた。

「政府は事実を隠蔽している。」
「東電と電通と電事連とマスコミは裏で手を結んでいる。」
「記者クラブは経産省の犬だ。」
「空間線量を測定する係の人間は地面を水洗いしてから計測している。」
「世界中のメディアが日本を笑っている。」
「このままでは国際社会の中で日本は放射能テロ国家の認定を受けることになる。」


小田嶋氏が列挙した以上の言説を私は基本的に間違ってないと認識しているが、氏はなんら反証しないまま、「おなじみの陰謀説」「巨大なデマ」の一言(ふた言?)で片付けている。
氏は、

「放射能関連のトンデモはひたすらにグロテスクだ。これは、放置していてはいけない気がする。丁寧にツブして片付けないといけない。」

と書いているのだから、上記の「陰謀説」「巨大なデマ」も丁寧にひとつづつツブしていけばよかったのにと思う。「レッテルとしてのフクシマ」は相当な長文なのだからいくらでもツブせたはずだ。しかし具体的な指摘は「郡山」の件だけで、あとは小田嶋氏の個人的な印象論が長々と続くだけである。
 
そのことから個人的に推測するのだが、小田嶋氏は上杉隆氏の「郡山市に人は住めない」発言を批判したくて書き始めたが、上杉批判だけが突出しないようにと話を広げているうちに筆が走りすぎてあのような面妖な文章に拡散してしまったのではないか(あくまで推測だけどね)。上杉氏の「郡山」発言を批判するだけで終わっておけばよかったのにと残念に思うのである。

小田嶋隆「レッテルとしてのフクシマ」
http://goo.gl/fz4pJ
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by tsuigei | 2012-03-23 22:27 | 原発

ユーウツだ

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東京電力福島第一原発の爆発事故から9ヶ月が過ぎた。
だが、もうすぐ新しい年を迎えようとしている今も、事故以来つづいてきた漠然としたユーウツな気分がまとわりついて離れないでいる。
インターネットに公開された放射能汚染地図によると、私の住んでいる東京東部は、触手のように伸びた汚染を示す分布図の中に飲み込まれている。週刊誌が行った調査でも東京都内で最も高い放射線量が計測された地区になっていた。その場所で有酸素運動のジョギングをし、胸いっぱい空気を吸い込んでいる。
しかしユーウツの理由は放射能ではない。

事故直後は、無計画な「計画停電」で生活が混乱させられたり、スーパーから野菜が消えたりしたが、企業はともかく少なくとも個人にとっては東京における原発事故の直接被害はその程度のものだったはずだ。今現在も新たにコメの汚染が判明したり、バターが品薄になったり、トマトなどの産地が九州産に変わったりするなど事故の影響はあるし、放射能が子どもたちや若い女性に及ぼすもっと大きな不安も厳として存在している。放射能は今も漏洩を続けているのだから、こうした不安は今後さらに深刻化するのは間違いない。

だが、今日明日にも東京から避難しなければと思いつめるほど深刻な状況にはなっていない。いくら東京の放射線量が高いとはいっても、避難地区に指定されたり、子どもや妊婦のために生まれ育った土地を去らざるを得なくなった福島の人々のような逼迫した立場ではない。私のユーウツの理由はこうした福島の被害者の人々の行く末を案じて夜も寝られないからでもない。マザーテレサじゃないのでそこまで他人の苦悩を自分の苦悩として受け止めるほど人間愛に満ちてはいない。
つまり、ユーウツの原因は放射能でもなく、福島の人々への同情でもないのだ。

それでは何がユーウツなのか。実は自分でもよく分からないでいたのだが、どうやら原因はテレビや新聞などの大手マスコミが報道する情報とインターネットを通じて受け取る情報の落差にあったようだ。
原発事故以降、テレビや新聞が伝える情報とネットから受け取る情報はとても同一の事故を伝えているとは思えないほどの大きな落差がある。時には断絶と言ったほうがいいほど両者には違いがある。ネットで原発事故の解説をする専門家は決してテレビに登場することはなく、テレビに出演する専門家はネットの専門家と解説が大きく異なる。フリージャーナリストの伝える内容と記者クラブの伝えるそれとの落差も大きい。
ネットは原発と放射能の危険性を伝えるが、マスコミは原発の「安全神話」と放射能の過小評価を繰り返す。相反する報道を連日シャワーのように浴びていると、まるで自分がパラレルワールドを往来する人間になった気分になる。あちらの世界とこちらの世界とで引き裂かれる思いがして、心がザワザワと落ち着かないのである。

インターネット空間は現実の世界と区別されて「仮想現実」と呼ばれることもあるが、原発事故報道では仮想現実の世界にあるネット情報が現実世界の出来事を正しく反映しており、現実社会に存在しているはずの大手マスコミや専門家は仮想現実の虚報を伝えている。少なくともこの9ヶ月を振り返ると個人的にはそう感じる。
しかしネットで積極的に情報にアクセスする人々はせいぜい1千万人であり、現実世界で毎日ポストに届けられる新聞や、なにげなく習慣で見ているテレビが伝えるマスコミ情報のシャワーを浴びている人間は1億人もいる。その巨大な格差によって事実が駆逐され、虚報が世論を作り出し政治を動かしている現況を思うとめまいがしてくる。
事故以来の9ヶ月間というもの、インターネット情報とマスコミ情報の落差に引き裂かれたパラレルワールド的精神状態が私を揺さぶりユーウツにさせているのである。

こうして書いているとよけいにユーウツなのだが、お正月ぐらいは明るい気分で迎えるようにしたいと思う。だが、年内に「冷温停止状態」を達成。収束への確かな一歩だ、といった政府の口ぶりと、それを丸投げすることを恬として恥じないマスコミ報道を見ていると、またまたユーウツになってくるのである。
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by tsuigei | 2011-12-12 13:35 | 原発

事もなしに原発計画はすすむ

今朝の東京新聞の一面見出しには驚いた。
東京新聞が原発を建設中または計画中の電力事業者7社へ送った質問状への答えが、計画・建設中の原発12基のうち7基が今も計画に変更はなく、残りの5基についても中止を明言した電力会社は1社もなかったというのである。つまり計画の中止は1基もないのである。
3.11から今日に至るまで電力会社の原発推進計画の方針はいささかもブレていなかったことがわかるアンケート結果である。

ちょうど九州電力や北海道電力のヤラセ問題が話題になっており、先日枝野経産相が九電の報告書に不快感を表明し電力会社に厳しい態度をとったと報じられたばかりである。原発の所轄官庁である経産省の大臣が原発推進に慎重な姿勢をとっているようにも受け取れるニュースと平行して電力会社のこうした強気の回答が出てくるのは少々意外だった。

しかし枝野経産相は原発プラントの海外輸出にも積極的な原発推進政治家である。やらせ問題は社長や知事の首さえとれば一件落着する問題だから枝野氏も遠慮なく発言できたと考えるなら意外でもなんでもないのかもしれない。原発の新規建設は困難と発言した野田首相も、建設中の原発は新規の中には含まないようだから、計画中の原発を含めて政府が一体となって原発推進の姿勢を崩していないのは間違い無いだろう。
電力会社があれだけの事故があった後も今後の原発建設計画に変更はないと強気で答えられるのも、政府・行政・財界からの後押しがあってのことだろう。
毎日の報道を追っていると原発慎重派と推進派が激しく議論を闘わせているように見えるが、実際は底流で当初の計画が着々と推進されていることが理解できる今日の東京新聞一面記事だった。


政府は口を開けば経済発展のため原発が必要だといい、電力事業者も原発なしでは電力供給が不足する、原発に取っって代わるエネルギー源はないと同調しているが本当にそうだろうか。もし総括原価方式や発送電の独占といった「特典」が奪われても彼らは今と同じことを言うだろうか。原発が他のエネルギーより優遇され「金のなる木」になっていることが原発推進の一番のインセンティブなのではないかという指摘に対して彼らが十分な説明をしてきたとは思えない。

例えば、風力発電は環境アセスメントに3年ほどの調査・手続きが必要だが、その最後の判断を原子力安全保安院が担っている。保安院はエネ庁に予算を握られていることが先日明らかになったばかりで、規制機関としての独立性を保っているとはもはや誰も信じていない。規制側を装った隠れ推進側の一員である。そんな保安院がこれまで風力発電の環境アセスメントを仕切ってきたのだ。これは彼らが原発の代替エネルギーになりそうな自然エネルギー開発の芽をこれまでもつみとってきたと疑われてもしかたのない利益相反である。

皮肉を込めて言うのだが、電力会社の経営者にとって原発推進は合理的経営判断と言えなくもない。あれだけの大事故を起こしても東電には警察の捜査も入らず証拠保全もされなかった。政府は原子力損害賠償機構法まで作って脳死状態の東電にチューブをつないで大量の「輸血」を行い無理やり延命させた。東電社員は今も月々の給料を受け取りボーナスも支給されている。前社長は事故直後の肝心なときに病院に逃げ込み、その後さっさと法外な退職金を手にして楽隠居の身になったが、そのことを追求するマスコミもない(自由報道協会除く)。
原発が過酷事故を起こして日本中に放射能を拡散させ天地がひっくり返るほどの事態を引き起こしても電力会社は倒産することがないとわかったのだ。政府も行政、財界、マスコミ、司法まで全員が電力会社のファミリーのように振舞う事実がわかったのである。その事実を目の前で目撃した各電力会社が今後の原発建設計画に強気になったとしても無理はない。彼らは安心してこれからも原発推進のアクセルを踏み込むことができようというものだ。

しかし、このまま何事もなかったかのように原発行政が3.11以前に戻るなら今後何があってもこの国は二度と変わることはできないだろう。今原発の息の根を止めなければ、少なくとも、広く情報が公開され国民監視のもとでの議論が尽くされることのないまま原発建設が前進するなら、いつか日本全体が原発に息の根を止められる日がくるのではないか。そう思えてならない。

ニュークリア・シンジケート図解 2.0
http://twitpic.com/6n4f45
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by tsuigei | 2011-10-20 11:52 | 原発